『ダディ・ロング・レッグズ』2017 3回目 観劇感想 -その2-

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ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』2017年公演3回目の観劇感想。

前回の記事の続きになります。

更新が滞っている間に4回目の観劇も終えてしまったのですが、、

ひとまずジャーヴィス目線で観続けた3回目の観劇について書いていきたいと思います。

ネタバレありますのでご注意ください。

 

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ACT2

二幕の初めに机に足をのせて手紙を読んでいるジャーヴィス、ものすごく格好よくないですか?(笑)

足の長さも強調され(笑)、個人的にとっても好きなシーンです。チョッキ(ベスト?)もすごく似合っていて、ここの衣裳大好きです。

 

そして二幕ではジルーシャが友人のサリーの家に招待され、サリーの兄のジミーが手紙の中に登場します。

ここからジャーヴィスは感情を露わにしてあの手この手でジミーに対抗しようとするわけですが、その様子が本当に大人げないけどかわいくて微笑ましい(笑)

重量感のある(笑)チョコレートをお土産に、颯爽とジルーシャたちの前に現れるところも大好きです。

ここでジャーヴィスが着ているフロックコートも素敵!

最近、自分の結婚式の時の新郎の衣裳試着写真を見返していて、あらためて「フロックコートを着こなせる日本人っているんだろうか…」と疑問に思っていたのですが、

タイムリーに「似合う人いた!」と思いました(笑)

 

ここでジルーシャがロックウィローでのことをジャーヴィスにあれこれ語るのですが、ジャーヴィスのわざとらしすぎる「あの、冒険小説の?」が最高(笑)

その後のふたりの盛り上がりもかわいくて、毎回楽しみにしてしまうシーンです^^

 

ジャーヴィスのわくわく感(?)がそのまま曲で表現されているような「マイマンハッタン」、歌詞のスピードが速いので、やっぱり追いつくのに必死になってしまう感もありますが、

日本語歌詞でも韻を踏んでいるところとか好きで、私はなぜか「そうあるか あらざるか それ大問題」の歌詞が特に好きです。なんかかわいい(笑)

あとジルーシャにシェークスピアのお芝居を見せてあげるジャーヴィスも得意気でかわいいので好き(笑)

でもほんとここが憎いところで(笑)、かわいいんだけど同時に格好良いのです。

二幕はジルーシャとジャーヴィスが一緒にいるシーンもけっこう多いので、ふたりの身長差もあらためて素敵だなー、と思って見てしまいます。

 

 

そして二幕の見どころと言えば、なんと言ってもジルーシャとジャーヴィスが共に過ごすロックウィローでの時間。

ジャーヴィスがロックウィローを訪れてジルーシャと再会し、スカイヒルに登るシーン。「たくさん冒険をしています!」の台詞からは特に、本当に宝物のような時間です。

ふたりで一緒に山へ登り夕日を眺め、夕食を作り(何気なく入るこのエピソードがすごくいいと思う)、雨にあって子どものようにはしゃぎながら雨宿りをする。

大切な人と共に自由を満喫するその時間が、ふたりにとって(特にジャーヴィスにとって)どれだけ意味のあることだったか。

泣きそうな顔でうたい出すジャーヴィスと、彼の瞳の中に映るジルーシャの、きらきらした目。

一幕の「あなたの目の色」と同じ、「この瞬間に時が止まればいいのに」という感覚を味わわせてくれる曲です。

ふたりから客席に流れこんでくるような幸せな空気。やっぱりこれは、生の舞台ならではの感覚だなあ、と思います。

 

この後のシーンからは、矢のように時間が過ぎていくイメージ。

でも決して不自然な時の流れではなくて、ここから2年の年月を当たり前のように受け入れられるのが、やっぱりこの作品の演出の上手さなんだと思う。

 

ジルーシャがジュリアに誘われ、ペンドルトン家で過ごすクリスマス。

ロックウィローの時とは本当に人が変わってしまったようにぎこちなく歩くジャーヴィスは、やっぱりすごく印象的です。

ジルーシャと出会うまで、ずっとこんな環境の中で孤独に生きてきたのならそれは人付き合いが苦手にもなるよなあ、と。なんだか、助けてあげたい、という気持ちにさせられる。

でも前回の感想でも書いたように、ジャーヴィスのおばさまの真似が面白すぎる(笑)絶対笑いが起こるし、芳雄さんも演じていて楽しいシーンだろうなあ(笑)

 

パリとアディロンダックス、そしてジルーシャの仕事で一悶着ある(笑)シーンはほんとにふたりの掛け合いが最高。

「惨めだね」のジャーヴィスも好きですが、「私は行く」のところも好き(笑)

ジルーシャとパリに行きたいあまり、手紙にジルーシャの悪口(?)を書いてしまうジャーヴィスですが、この手紙を読んでいる最中のジルーシャの「えっ!?」っていう表情がすごくかわいいです(笑)

 

こんなに笑いどころもあるのに、「何をやっているんだろう…」と冷静になって沈んでしまうジャーヴィスを見ると、やっぱり切ないんですよね。

自分がダディだと打ち明けたいし、打ち明けなければいけないと思っているけれど、ジルーシャをがっかりさせたくない。

どうしたら良いかわからなくなり、ジルーシャとコンタクトを取るのをやめてしまう。

その後、ジルーシャがジャーヴィスについて「私のことは、諦めてしまったようですけど」と書いた手紙を見つめるジャーヴィスの姿も、印象的でした。なんだか彼ひとり、ぽつんと取り残されたようになっているのが切なくて。。

 

そうして集中して観ていくと、あっという間に卒業式のシーンになってしまいます。大好きなシーンが次々と終わっていくのが切なくもあり、早くハッピーエンドになってほしいなあという思いもあってやきもき。。(笑)

「4年間、あなたからの手紙を待ち続けてきました。まだ希望は捨てていません」と語るジルーシャがいつも凛としていて、4年の年月を経たジルーシャの成長を感じます。

卒業式で2年ぶりに再会して握手を交わすジルーシャとジャーヴィスのシーンも好きだなあ。

言えない真実を胸に抱いて、空の席を見つめて顔を歪ませるジルーシャを見守るジャーヴィス。

この瞬間の切なさも、もうなんとも言えないです。ジャーヴィスのもどかしい気持ちを想うと涙が出てきてしまうし、でもそんな切ないシーンなのに、最後のハーモニーがすごく美しくて心に残る。

この時はふたりとも、それぞれに「これが最後」という覚悟があったんだろうな。

 

この後、式次第(?)を書斎であらためて見てジャーヴィスが「よくやった」とつぶやくのですが、3年前の公演から、そして今年の公演中にもこの言い方が変わってきている気がしています。

よりジャーヴィスらしい言い方になっているような気がして、好きになったシーンのひとつ。

「90歳を超えた慈善家よ、安らかに眠りたまえ」と引き出しを閉じるところも切なくて好きだなあ。これですべておわり、という彼の覚悟が感じられます。

 

「チャリティー」はどんどん深みが増していくというか、この4年間、いつしかジルーシャの存在に助けられてきたジャーヴィスの気持ちを想うと、もうなんとも言えない気持ちになる。

涙に声をふるわせてうたうジャーヴィスには、どきっと心を動かされます。

ジルーシャとの間に積み上げられてしまった「感謝」という高い壁。

今まで数々の孤児に資金援助をしてきたジャーヴィスはこの壁を越える方法を知らず、自分のしていたことはなんだったのかを自身に問う。

「きみが私にくれたもの あげることはできなかった」と語る彼の目には、強く未来へ進んでいくジルーシャの姿が、どれだけまぶしく見えていたんだろう、と考えてしまいます。

ジルーシャがジャーヴィスに与えたものは、きっとすべて「愛」に集約される気がする。

第一学年のクリスマスで、ジルーシャがジャーヴィスに贈った「愛」。

今、ジルーシャの未来の幸せを心から願うジャーヴィスは、あの時にわからなかった(思い出せなかった)「愛」の意味を知り、

けれどそれは、夢か幻のように手をすり抜けて、ジルーシャと共に遠ざかってしまう。

「チャリティー」は再び「愛」を見失おうとしているジャーヴィスの心の叫びでもあるナンバーなのかな、という気がしています。

 

ジルーシャがダディとの決別を決める「心を引き裂いた」でも「チャリティー」の旋律が流れるのは、互いの心の願いが届いていないことを意味しているような気がして、

ふたりの間にジャーヴィスの言う「壁」が築かれていることを感じさせます。

「あなたもいつか、車で会いに来てくれるのでは、と思っていました」というジルーシャの台詞が妙に心に残るのは、

「本当はもうとっくに、その夢は実現しているのに」という気持ちになって、歯がゆくなるからなのかもしれません。

 

 

ここまで本当に切ないことが続くだけに、ジルーシャが作家としてダディに小切手を送るシーンはすごく嬉しい気持ちにさせられる。ジルーシャが小切手の宛先を空白にしているところもすごく良いなあと思います。

これまでどんなことがあっても諦めなかったジルーシャ。やっぱりジルーシャはこうでなければと、彼女のひたむきさにも感化されるシーン。

ジャーヴィスの中で「壁」が崩れる瞬間。今まで打ちひしがれていたジャーヴィスなだけに、ここで嬉々として立ち上がる彼の姿は、本当に応援したくなる。

 

そしてこの後の「あなたの目の色(リプライズ2)」からのシーンも大好きすぎて。

台詞も動きも、なんて美しいシーンなんだろう、と思わずにはいられません。

ジルーシャと目を合わせて微笑むジャーヴィスの、少年の頃のままのような純粋な表情が愛しくて。

でもその彼の手を振りほどくようにプロポーズを断ることしかできなかったジルーシャのことを想うと、

そして静かにその場を立ち去るジャーヴィスのことを想うと、もう本当に切なくて。

 

真綾さんの演技が観るごとに真に迫っていて、ジルーシャが書いた手紙(何度聞いても紡がれる言葉が美しすぎる)に涙が止まらなくなり、

手紙を受け取ったジャーヴィスがそれを開けるまでにずっとためらっている様子や、

ついに手紙を読んで、肩をふるわせて泣き、その手紙を抱きしめる様子。

(書きながら思い出すだけで涙が出そうになりました。。)

今まで見えなかったジルーシャの「愛」をようやく知り、「幻か夢」と思っていた愛が、現実に存在していたことを知った。

ずっと救いを求めて生きてきたジャーヴィスが、心から救われた瞬間でもあったのではないかと思います。

 

これだけ何もかもを包み隠さず、ダディ・ロング・レッグズである自分に打ち明けてくれたジルーシャ。

そのまっすぐな姿勢がついにジャーヴィスを突き動かし、緊張しながら一文字一文字、手紙を書くジャーヴィス。

DVDになることはわかっているのですが、目の前で舞台を観るあの感覚を、どうにかして永久に保管できないものか…と思ってしまいます。

「あなたの、ダディ・ロング・レッグズ」も本当に泣けるフレーズ。

ついにこの時が、と気持ちが高まります。

 

そしてラスト、ジルーシャがダディの正体を知るシーンは本当にこのふたりらしくて、微笑ましい。

なかなか事態を整理できないジルーシャがかわいいし(ちょっとかわいそうでもあるけど(笑))、

いつもの調子に戻るジャーヴィスもかわいくて、「本当によかったなあ…」と心から思えるこの感覚、やっぱり言葉だけで説明するのは難しいです。。

 

こんなに幸せであたたかで穏やかな気持ちにさせてくれる舞台はなかなかない。

もちろん感動する舞台は他にもいろいろあるんだけども、やっぱりこの舞台にはこの作品でしか味わえない、なにものにも代えがたいものがあると思う。

派手な演出や舞台装置がなくても、これだけ心をつかまれる作品になっているのはやっぱり本当にすごいなあ。。。

 

 

そんなことをあらためて感じつつ、

ジャーヴィス目線を意識して観たことでジャーヴィスが更に愛しくなった観劇でした。

 

冒頭にも書きましたが、この記事を書いている今現在、4回目の観劇も終了しているので、また総まとめ(?)的な記事を書きたいと思います。

毎度長くて申し訳ないですが、もしよろしければおつき合いください。

 

Liebe Grüße,

Natsuru

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