『ダディ・ロング・レッグズ』2017 3回目 観劇感想 -その1-

ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』。

2017年公演、3回目の観劇に行ってきました! 3年前の公演も合わせるとこれで5回目です。

11月16日(木)のマチネ^^久々に1人での観劇でした。

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ちょっと早目に着いてしまったので外でぼーっとしていると、少し早目に劇場が開いたので中へ。

やや風が冷たかったので助かりました。

もちろんこの日も満員御礼!

そしてこの日は、大好きな坂本真綾さんにお手紙を書いてきたので受付の方に預けさせていただきました。

20年も真綾さんのファンなのに、お手紙を書くのはこれが初めて! 何から書いたものか緊張しましたが、最終的にけっこうな長文になってしまいました。。でも20年分の想いを1通の手紙にすべてこめられるわけもなかったので、これを機にまたお手紙書きたいなと思っています。

そして座席へ。

もう本当に奇跡的な出来事なのですが、今回の公演で当たったチケット、なんと1列目が2回あったのです。

そして今日がその2回目でした。

センターブロックではなく上手側だけど、それでもこれ以上ないくらい幸せな座席!!

正確には、私ではなく真綾さんFC会員の姉が当ててくれたんですけどね。彼女は生まれつき強運の持ち主なのです(笑)

前回の観劇で「次の観劇ではよりジャーヴィスに注目しよう!」と決めていた私にとって、上手側はまさにベストポジション。

ジャーヴィスの書斎がそもそも上手側にあるので、この舞台、ジルーシャもジャーヴィスも重要な場面で上手側にいることが多いのです。

わくわくしながら、そしてやっぱり緊張しながら幕開けを待ち、ことあるごとにジャーヴィスに注目し続けた結果…

5回目の観劇にして、「ジャーヴィスと結婚したい!」と思いました(笑)

どうしてもいつも真綾さんを見てしまうことが多いので、「ジルーシャ素敵だったなー♡」という感想が先に来てしまっていたのですが、

やっぱり芳雄さん本当に格好良い。

表情や動きのひとつひとつに品があって、ジャーヴィスの衣裳も本当に似合うし、きっと普段も紳士的な方なんだろうなあ…と思わされました。

もちろん芳雄さんのジャーヴィスが素敵なことなんて前からわかっていることなのですが、あらためて。

そしてジャーヴィス目線で物語を観ていくと、やはりこれはジルーシャの(ある意味)シンデレラストーリーであると同時に、

「ジルーシャによるジャーヴィスの救済」の物語なのだなあ、と思いました。

以下、感想を書いていきますが、前回の観劇で場面ごとの感想はけっこうがっつり書いた気がするので、今回は特に興味を惹かれた点を中心に。

ネタバレありますので、ご注意ください。

ACT1

「一番年上のみなし児」、これまでよりたまに歌と音楽がぴたっと合わない箇所もあり、これだけ連日公演していたら全体的に疲れも出てくるよなあ…と思ったものの、

すぐにリズムに乗ってきていつもの舞台になりました。

でもほんと、この舞台って1週間続けるだけでも相当疲れると思うんですよ。2人芝居で終始気が抜けないし、台詞量も膨大だし。

それを3週間も!!(東京の後、地方公演もありますが)

でも主演のお2人だけでなく、演奏者や裏方の皆さまが毎日頑張ってくださるおかげで、こうしてたくさんのお客さんが、そして私もこの素敵な舞台を観られるわけで。

本当にありがたいし、皆さまどうぞお体にはお気をつけて!と言いたくなります。。

この作品は歌以外のお芝居の箇所にも、たくさんBGMがあるのが良いです^^

そして何度聴いても台詞も美しいし、真綾さん、芳雄さんの台詞回しが耳に心地良くて、もっともっと聞きたくなってしまいます。

私は作家の森見登美彦さんの独特の文章が大好きで、どんなシーンかに関わらず、読むだけでほろ酔い感のある幸せな気持ちになる「読むお酒のような文章」だと思っているのですが、

この舞台のお芝居もそんな感じ。

大好きな食べ物・飲み物を何度も味わいたいと思うのと同じ心理で、何度でもこの台詞を聞きたいな、という気持ちにさせられます。

「この人は誰?」でジャーヴィスが初めて舞台上に現れるシーン。

今回はジャーヴィスに注目する!と決めていたとおり、この後からかなりの頻度でジャーヴィスのことばかり見ていました(笑)

ジルーシャの手紙を読む姿も、最初は少し冷たい印象というか、とにかく「冷静に目を通す」、というイメージ。

そこから「ダディ・ロング・レッグズ」というジルーシャのセンスが詰まった愛称をつけられ、徐々にジルーシャの手紙から目が放せなくなってくる様子は、本当に観ていて面白かったです。

ジルーシャのユーモアに思わず笑ってしまうジャーヴィス、とても魅力的でどきっとします(笑)

前の感想で「ジュリアの話し方がかわいくて好き」と書きましたが、「アメリカには、ノアの方舟に乗ってきました」がとっても好きな台詞のひとつです(笑)

「他の子のように」で真剣な顔つきでジルーシャの手紙を読むジャーヴィスの姿も印象的だった。

同情しているわけではないけれど、やっぱりこのシーンで、ジャーヴィスのどこかで「ジルーシャの力になりたい」という感情が生まれるのではないかと思っています。

理事として孤児院に携わってはきたけれど、そこで育った人間の思いや願望を初めてこんなに素直に聞かされ、

ジルーシャにとって大学生活が未知の連続であったように、ジャーヴィスにとってもジルーシャの手紙は未知の連続だったんじゃないかな。

人づき合いが苦手で自身の殻に閉じこもっているジャーヴィスを、再び「人と触れ合う外の世界」に連れ出してくれたのが、ジルーシャだったのだと思います。

前回の感想でも触れた第一学年のクリスマスのシーンですが、やっぱりほう、とため息をつきたくなるような美しいシーンです。

ジルーシャの贈った「愛」を受け、ジャーヴィスがうたう「彼女の愛とは?」

ジャーヴィスが「愛」と言われて動揺するのは、上辺だけの会話だらけの上流階級の家庭で育ち、愛を注がれてこなかったからなんですよね。

でもなんとなく、ジャーヴィスの母親は「ペンドルトンっぽくない」愛にあふれた女性で、ジャーヴィスが11歳の時に他界するまでは、我が子に惜しみない愛を注いでいたのではないかと、他のシーンからも推測できます。

だからジャーヴィスは愛をまったく知らないわけではなくて、「それってなんだっけ? 戯曲や小説には書いてあるんだっけ?」という、どこか忘れてしまったものを思い出すような感覚で、胸をざわつかせているのだと思います。

ここでちょっと、じゃあ孤児院で育ち、誰からも愛を注がれてこなかったジルーシャはなぜ「愛を贈る」なんて言えるのか、という話になりますが、

本人も「愛を贈るというのは適切ではないかもしれない」と手紙に書いているとおり、自分が何をしたいのかは、よくわかっていないのです。でも賢い女性なので、たぶん自分の心が今望んでいることを言葉にすると、こういうことなんじゃないか、と思って書いているような感じ。

そう考えると、このミュージカルは「本当の愛を知らない」ふたりがまったく別の立場から「愛を探す(理解する)」という話でもあるんだな、と。

それを思って二幕の「幸せの秘密(リプライズ)」を聴くと、また感慨深いものがあります。

試験で落第した自分に失望し、許すと言ってくれないダディに不安を覚え、そのまま体調を崩し、ジルーシャが不満を爆発させる「ヤな子」

ダディのことが大好きだったジルーシャがダディに怒りをぶつけるようになるまでの演出の持って行き方がほんとに上手いなあ、と思う。

ジャーヴィスが花を贈るまでの過程も。「愛を贈ります」と言われて以来、きっと彼も「何かを返さなければいけないんじゃないか」という気持ちがあったんだよね。

そこへジルーシャが病気で寝込んでいるという報せがあったので、思わず行動を取ってしまった。

言葉で上手い表現が見つからないのですが、花を贈った後のジャーヴィスの姿も、脳裡に焼きつくくらい印象的です。

そしてジャーヴィスがついにジルーシャに会いに行く「あなたの目の色」

このシーンはもう本当に、他の作品では絶対に観られない特別な、なんとも言えない幸福感と切なさがあって、憎いくらい素晴らしいです。

なんか、大好きな『ローマの休日』とか、クラシックな映画の中に自分も入りこんでしまったような気がしてしまう。

ここでもほぼジャーヴィスを見ていた私ですが、もうほんとに芳雄さんの表情が素敵すぎて…!

ジルーシャのことをじっと見つめる感じとか、多くを語らない紳士的な様子とか。

なんて言えばいいんだろう。もう言葉では表せません(笑)

立ち居振る舞いもやっぱり、今まで書斎から動かなかった分更に映えるんだよね。背が高くて足が長くて顔も格好良くて動作もきれいで…まさに非の打ちどころなし。

特にこの時のジャーヴィスはまだ「ジャーヴィー坊ちゃま」感を出していないので(笑)、

ジルーシャ目線で見るとすごーく素敵な大人の男性なのです。

このシーンを観ていると本当に幸せすぎて、このまま時が止まればいいのにって心底思う。

家に帰ってジルーシャから手紙が届き、嬉しそうにはしゃぐ様子もほんとかわいい。

そしてその手紙を読む姿も、とても印象的です。

なんか「この舞台の観客だけに許されたものを今見ている」、という感動がある。

なんて言うか、このシーン(舞台)を本当に楽しめるのって、ジルーシャとジャーヴィスの2人の姿をそれぞれ同時に観ているからで。

ジルーシャかジャーヴィスか、どちらか1人しか見えていなかったら(どちらかの目線からしか物語が語られていなかったら)絶対に味わえない楽しさや感動が、特にこのシーンには詰まっていると思うのです。

原作にはジルーシャ(ジュディ)1人しか出てこないから、余計に2人を同時に観られることへの感動があるのかも。

『ダディ・ロング・レッグズ』を2人芝居にするというこの演出、あらためて素晴らしいなと思いました。

あと、これはすべてのシーンに言えることですが、やはり2017年公演もかなり回数を重ねたからか、真綾さんと芳雄さんの息がますます合っているな、と感じました。

すごくすごく大変な舞台だと思うけれど、舞台を通して「ジルーシャを、ジャーヴィスを生きられる」って、きっとこれ以上ないくらい幸せなことですよね。

そして物語は進み、こちらも私の大好きなシーン、ロックウィローへ。

歌がなくなったのはやっぱり残念ではあるけど、その分台詞の美しさ、そこから伝わる牧場の美しさが際立ち、

この思いきった演出の変更もすごく良いなあと思っています。

ジルーシャと同時に、ジャーヴィスも雨戸(?)を開ける演出もやっぱり素敵。

ジルーシャとジャーヴィスが直接顔を合わせた後、物語が次の章へと進んだような感じがする。

そしておそらくこの演出は、それぞれに井の中の蛙であったジルーシャとジャーヴィスが外の世界に向かってまた一歩を踏み出した、ということの現れでもあるのかなと思います。

ジルーシャがあしなが蜘蛛を見つけた時の、「本物よ、ダディ。8本足の」がなんかかわいくて大好き(笑)

「幸せの秘密」は本当に聴いているだけで幸せになれる歌で、メロディも本当に美しいです。ジルーシャの魅力がたくさんたくさん詰まった歌。

やっぱり感想を書いていて手が止まってしまうというか、言葉で語るのが難しい、素晴らしいシーンです。

ぜひ劇場で、幸せに包まれたジルーシャの姿を観ていただきたいなと思います。

この後、ロックウィローで幼い頃のジャーヴィスの宝箱が見つかり、ジルーシャがダディとジャーヴィスの関係を疑うところで、一幕はおしまい。

「あなたの目の色(リプライズ)」、何度も本当のことを打ち明けようとして、書きかけた手紙をやはり捨ててしまうジャーヴィスの姿が切なくて、彼の書こうとした手紙の内容を反芻すると更に泣ける。

やっぱりジャーヴィス目線で物語をたどっていくと、また違う印象を受けるシーンがたくさんあって新鮮でした。

彼のこれまでの孤独や苦悩を思って、あらためてジャーヴィスが大好きになってしまった。

今回はひとつの記事にまとめようと思ったのですが、やっぱり長いので、、二幕の感想は次の記事に書きたいと思います。

Liebe Grüße,

Natsuru

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