『ダディ・ロング・レッグズ』2017 2回目 観劇感想 -その2-

ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』2017年公演、2回目観劇(11/4マチネ)の感想です。

前回の記事の続きになるので、

今回は二幕の感想を書いていきたいと思います。

ネタバレありですので、ご注意ください。

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2017.11.17追記

昨日また舞台を観て、下記の感想の一部に若干記憶違い(台詞とか)があったことに気づき、ちょっとだけ修正しましたが、そのままのものもあるかもしれません(笑)ご了承ください。。


ACT2

 Sophomore Year Studies 第二学年

休憩時間中に舞台上の大道具、小道具などが一幕と少し変わります。

そして2年生になり、髪をまとめて少し大人っぽい印象になったジルーシャが登場。

戸惑いの多かった1年生の頃に比べ、すっかり大学生活に慣れた彼女からは自信も感じられます。

サリーとジュリアともますます仲良くなっている様子が微笑ましいです^^

My Manhattan マイ・マンハッタン

ジャーヴィスがジルーシャたちにNYを案内するナンバー。

前回の公演から一新! ジルーシャ目線ではなく、ジャーヴィスが快活に自分の馴染みのものを紹介していく曲になっていますが、

一足先に海外版で聞いていた時からすごく好きになった曲のひとつです。

活き活きと楽しそうなジャーヴィスの姿が見られるのも、けっこう貴重なので嬉しい^^

けっこうアップテンポな曲なので日本語だと少し忙しい印象もありましたが、ジャーヴィスの「あれもこれも紹介したい」という気持ちや、めまぐるしく展開する状況を楽しむジルーシャの様子を伝えるにはこの忙しなさも効果的だな、と思いました。

演じる側もお客さんも、公演回数を重ねる中でもっと馴染んでくるような気がするので、また次回観るのが楽しみな曲でもあります。

前回の記事からご紹介している余談シリーズですが、結婚式では新郎のお色直しに使わせていただいた曲でもあります。

新郎のお色直しって、しっとりよりは明るめの雰囲気が定番かなと思って(笑)

I Couldn’t Know Someone Less 世界で一番わからない人

正体を明かさないまま、ジルーシャとの距離を縮めていくかのように見えたジャーヴィスでしたが、

ジルーシャがサリーの兄、ジミーに好意を抱いているのではと疑って焦り、

ダディの権限を使って、ジルーシャが休暇をサリーの一家とではなく、ロックウィローで過ごすように仕向けます。

二幕はジミーに嫉妬するジャーヴィスとジルーシャのやり取りも、観客としては面白いポイント。

でもロックウィローでジルーシャがうたうこの曲からは、

ダディへの信頼が揺らぎ、自分の思うとおりに生きられないジルーシャの息苦しさを感じて、見ていてかわいそうになってしまいます。

以前はあんなにロックウィローで過ごすのが好きそうだったのに、とも思いますが、孤児院で束縛されながら育った彼女にとって、自分の意思に反した行動を取ることは心底嫌気が差すことなんだろうなと感じる曲です。

The Man I’ll Never Be なり得ない男

自分のわがままでジルーシャの自由を奪ってしまったことを反省するジャーヴィス。

この曲はラストシーンと同じメロディですが、

このシーンで「ジルーシャに嫌われることを恐れているジャーヴィスに対してのジルーシャからの返歌」がラストシーンなのだなあと思うとより味わい深いです。

ジルーシャからサリーと過ごす楽しみを奪ってしまったジャーヴィスは、その罪滅ぼしの意味もあってか、ロックウィローへ出かけて行きます。

「ジャーヴィー坊ちゃま!」の登場からこの後のシーンはすごく面白い(笑)

ジルーシャに対して白々しい態度を取ったり、一向に帰る気配のないジャーヴィス(笑)

本来彼が持つ「少年らしさ」が浮き彫りになり、ジャーヴィスはジルーシャがジミーに教えてもらうはずだった乗馬やカヌーなど、すべてを教えます(笑)

子どものようにはしゃぐふたりが本当に楽しそうで、この一連の流れもずうっと見ていたいシーンです。

1列目で見ている時は特に、どの瞬間も絶好のシャッターチャンスだなあ、と思って見ていました(笑)

トランクを積み上げて山に見立て、そこに一緒に登るふたり。

沈む夕日を眺め、帰る途中で雨に遭い、松の木の下で雨宿り。

そしてジャーヴィスがぽつりとつぶやくようにうたい出すのが、この歌です。

The Secret of Happiness (Reprise1) 幸せの秘密(リプライズ1)

もう本当に幸せな気持ちにさせてもらえるふたりの歌。

一幕の感想で、落ち込んだ時に「幸せの秘密」を聴いて元気をもらっていると書きましたが、その時はもちろんリプライズも聴いています。

「幸せの秘密は自分より相手の幸せを強く願うこと」というフレーズには毎回泣きそうになる。

このふたりが結ばれるまでにはもう少し紆余曲折がありますが、このシーンの温かな演技は本当に素晴らしいと思います。

Christmas in Manhattan 社交界の中のみなし児(リプライズ)

クリスマスにジュリアの家に招待されたジルーシャは、ペンドルトン一族の中で肩身の狭いクリスマスを過ごします。

ジルーシャの言うとおり、「親戚に血を凍らされた」ようなジャーヴィスの硬い表情、姿も印象的。

ロックウィローでの彼とは本当に対照的で、見ていてかわいそうになるというか、助けてあげたくなってしまうくらい。

でもジャーヴィスによる「おばさまの真似」が面白すぎて(笑)

笑いをこらえきれないシーンでもあります(笑)

そんなこともありつつ、さんざんジルーシャと心を通い合わせておきながら、やはりジミーとジルーシャを近づけたくないジャーヴィス(笑)

そしてジルーシャにパリを案内してあげたかったジャーヴィス(笑)

夏休みの過ごし方に際し、「ダディの秘書」や「ジャーヴィス自身」を通してジルーシャと攻防を繰り広げますが、ここのふたりの掛け合いも見事。

パリに行かないことにしたジルーシャに、ジャーヴィスが「惨めだね」と手紙を書くところや、ジルーシャの「ジミーが呼んでるわ、さよなら!」とかほんと面白くて最高(笑)

このさっぱりした「さよなら」の言い方が特に真綾さんらしくて大好きです(笑)

Humble Pie 煮え湯

この前の一連の流れの後なので、最初は思わず笑ってしまう歌ですが(笑)、

ジルーシャから少し身を引こうとするジャーヴィスの姿が切ないです。

Senior Year 第四学生

瞬く間に4年生になったジルーシャ。

ジルーシャが書き上げた小説を自らの手で燃やすシーンには私まで泣きそうになりますが、

その翌日、素晴らしいアイディアが浮かび上がった、とダディに報告する場面には心が躍ります。

彼女が学生生活を通して、本当に素敵な大人の女性になったことが窺い知れる気がする。

そして控える卒業式。

サリーはジミーを、ジュリアはジャーヴィス叔父さまを、そしてジルーシャはダディを招待します。

ダディに会えることを夢見て頑張ってきた4年間。今度こそ、ダディは来てくれると信じて。

Graduation Day 卒業式

この曲も、前回の公演からがらりと曲の雰囲気が変わりました。

実は前回まで、ちょっとポップすぎるようにも感じていたので、断然こちらの方が好きです。しっとりしていて卒業式らしい。

(でも、前回の卒業証書を受け取った後、笑顔で席にいるダディを探し、ジルーシャが落胆する演出も切なくて好きでした)

そして本当に泣ける。二幕は特にけっこういろんな場面で泣いてしまったのですが、

ジャーヴィスの「ここにいる」という声に出せないメッセージがすごく切なくて。

ジルーシャはとうとうダディは来てくれなかったと思って悲しんでいるのに、本当はすぐ傍にいるダディ・ロング・レッグズ。

正直、今この感想を書いているだけで情景が思い出されて泣きそうになります。。

このシーンも、次回観劇時により味わいながら観たいです。

またしても余談ですが、この曲は結婚式で新婦お色直しの際に使わせていただきました。

曲の雰囲気と、「卒業」というキーワードがけっこう合っていて良かったなあと勝手に思っています(笑)

Charity チャリティー

ついに大学を首席で卒業したジルーシャ。

ジャーヴィスは「ダディ」としての自らの役目が終わったことを感じ、自分の書斎で息をつきます。

慈善のつもりでジルーシャに教育を与えた結果、ずっと多くのものを彼女から受け取ることになった自分。

けれど与えてしまった手前、そこには「感謝」という壁が作られ、彼女が自分を対等に見てくれることはない、と。

この曲も、聴けば聴くほど心に沁みて泣ける曲。

後半の歌詞が前の公演から変わったけれど、こっちの方がいい。

ジルーシャに自由を与え、決別しようとするジャーヴィスの覚悟が感じられて、どこか晴れやかにも聞こえる歌詞の背後で切なさが増します。

1列目で観ていた時はジャーヴィスの目に光る涙がはっきりと見え、どきりとしました。

この物語のひとつの核にもなっている曲。

とても深く、考えさせられるシーンです。

I Have Torn You from My Heart 心を引き裂いた

とうとう卒業式にもダディに会えなかったジルーシャ。

失望した彼女もまた、卒業を機にダディと決別することを決意します。

この曲、歌詞は切ないのですがとてもきれいで好き。「チャリティー」の旋律とのハモりがとても美しいです。

そしてもう永遠にダディに手紙を書くことはないかと思われたジルーシャでしたが――

ある日、ジャーヴィス(ダディ)のもとに手紙と小切手が届きます。

それは、作家として成功したジルーシャからでした。

彼女は自分が働いて得たお金でダディへ恩を返し、

自分が育った孤児院へ寄付をして理事の1人となることで、ダディに会おうとしていたのです。

まだ諦めていなかったジルーシャ。彼女の想いと行動力にじーんとして、ここも大好きなシーンです。

My Manhattan (Reprise) マイ・マンハッタン(リプライズ)

仕事を得て、ダディへの借りをしっかりと返そうとするジルーシャ。これでやっと対等の立場になれる、とジャーヴィスの胸は躍ります。

今まで気にしていた支えが取れたジャーヴィスの喜びがすごく伝わってきて、良かったね!と思ってしまうシーン。

同時に、この後の展開を知っているとちょっと切なくもなるのですが、

ここからラストまでのシーンももう本当に大好き。

Color of Your Eyes (Reprise2) あなたの目の色(リプライズ2)

ついにジャーヴィスからプロポーズを受けたジルーシャ。

ですがジルーシャは、その申し出を断ってしまいます。

放心したようにジルーシャのもとを去るジャーヴィスも切ないですが、

その後のジルーシャのダディへの手紙はもっと切ない。

自分が孤児院で育ったことを気にしているジルーシャは、ジャーヴィスのことが好きなのに、自分の出自を打ち明けることが怖くて、プロポーズを受け入れることができなかったのです。

「彼を想いすぎて」というジルーシャの台詞はとても真に迫っていて、涙なくしては見ていられない。

「彼のことが恋しくて、恋しくて、恋しくて」という台詞もとても印象的。

このあたりは特に美しい台詞が多くて、暗唱したいなと思うくらいです。

そしてジルーシャの手紙を読むジャーヴィスの姿からも目が放せません。

今まででもっとも、ジルーシャがダディの助けを必要としているこの時。

ついにジャーヴィスは、自分の正体を明かすことを決断します。

The Secret of Happiness (Reprise2) 幸せの秘密(リプライズ2)

ダディから初めての手紙を受け取ったジルーシャ。

「水曜日に会いにいらしてください」という内容の手紙を読んだ彼女は、ひとり指定された場所へ出かけて行きます。

ここで再び「幸せの秘密」が流れる演出も素晴らしいし、待ち焦がれたダディに会える日が「水曜日」なのも素晴らしい。

孤児院にいる時、ジルーシャが嫌いだった「第一水曜日」。

その曜日が、彼女に幸せをもたらしてくれる瞬間です。

初めてこの舞台を観た時、もっともどきどきした場所はここ。

ジルーシャがジャーヴィスの書斎を訪れ、ジャーヴィスがダディであったことが明らかになるシーンです。

I’m a Beast (Reprise) ヤな奴(リプライズ)

ジルーシャの、混乱して事態がまったくのみこめない様子や、驚愕して怒りがこみ上げてくる様子にはすごく共感できるし、

縮こまってしまうジャーヴィスもかわいい(笑)

「これはプライベートな手紙よ」という怒りを抑えながら発される台詞も好きです(笑)

そしてジャーヴィスの「有罪!」もかわいいのですが、この後「きみがいけないんだ!」と逆ギレする坊ちゃま(笑)

終始にやにやしてしまう場面ですが、結ばれるべきふたりが結ばれて本当に感無量。

長い道のりだったけれど、無事にジルーシャがダディに会えて本当に良かった!と、達成感のような気持ちもこみ上げてきます。

All This Time いつも

嬉しい気持ちのまま、温かく迎えられるラストシーン。

それにしてもジルーシャは心が広いなあ、とも思ってしまう(笑)

ジルーシャとジャーヴィスらしく、最後にはまた笑いどころもあり(笑)、かわいらしいふたりのハッピーエンド。

暗転後の幸福な余韻は本当に言葉では表しがたいのですが、

間違いなく観る人に幸せを与えてくれるミュージカルだと思います。

本当にもっともっとたくさんの人に観てほしい、知ってほしいミュージカル。

上演にはシアタークリエくらいの規模の劇場がぴったりだとは思うのですが、一度に入れる人数が少ない劇場なので、そこは残念に思います。。

でも、DVDになるのでそこでたくさんの人に知ってもらえたら良いなあと思う。

欲を言えば映画館とかでライブビューイングとかもやってほしいけども(笑)

と、いうことで大変長くなりましたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!

次回の観劇ではもっと台詞のひとつひとつに注目したいなとか、やっぱり一方がしゃべっている時のもう一方のアクションにもっと注目したいな、などなど思っています。

真綾さんと芳雄さん、本当に消耗する舞台だと思うのですが、

今後の公演も素晴らしい舞台になるようお祈りしています!

Liebe Grüße,

Natsuru

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