『ファインディング・ネバーランド』 来日公演 観劇感想 -その1-

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シアター・オーブにて8日から始まっているブロードウェイミュージカル、
『ファインディング・ネバーランド』の来日公演。

9日のソワレ公演を観てきました!

(※感想が長くなってしまったので、「その1」、「その2、3」で分けました。
「その1」はネタバレなしです)

夏前にちょっと気になっていて、でもまあいいかなあ…と思ってしまっていたところ、
友人がチケットを取ったという話を聞いて「やっぱり行きたい!」となり、
急遽チケットを取りました。

奇跡的に空いていた4列目中央の席で鑑賞!

本当に行って良かったです。

この物語は、かの有名な『ピーター・パン』の物語がどのようにして生まれたか、
作家J・M・バリの実話をもとに作られた作品。

実話がもとなので、
「ネバーランド」という言葉から連想されるほどファンタジーに満ち満ちた作品というわけではないけれど、
夢と現実とのバランスが絶妙で、
終始わくわくさせられ、とってもエンターテイメント性の高い作品でした!

 

私は歌とダンスが大好きなので、「お芝居」だけのシーンが長いとちょっと退屈してしまうこともあるのですが、
この作品はすごくテンポが良くて、お芝居のシーンにもBGMが流れていることが多いので
退屈感は一切なかったです。

まるでずっとショーを観ているような感じ。
個人的には振り付けもとても好きでした!

 

◆あらすじ(ネタバレなしでざっくりと)

舞台は20世紀初頭のロンドン。
スランプに陥っていた作家のバリは、
ある日公園で4人の子どもを連れた未亡人、シルヴィアと出会います。

子どもたち3人がシルヴィアを巻き込んで海賊ごっこをする中、
ただ1人、遊びに加わらずにじっと本を読んでいるピーター。
彼は父親を亡くしたショックで、心に深い傷を負っていたのです。

そんなピーターに、バリがシルヴィアと一緒になって、
「想像すること」、「信じること」の大切さ、楽しさを説くと、
ピーターは徐々に笑顔と子供らしさを取り戻していきます。

そして、スランプや家庭の不和で苦しんでいたバリもまた、
シルヴィアや子どもたちと出会うことで救われ、
新たな物語のインスピレーションを得ていきます。

やがてシルヴィアと堅い絆で結ばれたバリは、
新作の舞台、『ピーター・パン』を完成させます。

しかし時を同じくして、シルヴィアは重い病気にかかり、
初日の舞台を観に行くことは叶いませんでした。

そこでバリは、シルヴィアたちを喜ばせるため、
ある素敵なことを思いつくのでした…。

 

* * *

 

主役の2人、そして彼らをサポートするキャスト陣、アンサンブルたちが本当に素晴らしくて、
ブロードウェイの舞台を日本で観られるなんて、本当に幸せなことだなと実感しました。

日本人が演じる舞台も、もちろん日本人ならでは、日本語ならではの良さがあります。

 

だけど、たとえその言語に精通していなかったとしても、
もともと舞台が創られたその言葉で、そのリズムで
「オリジナル」を観ることってやっぱり素晴らしい体験。

原作を超える映画やドラマはない、と言われるのと通ずるものがあると思う。

 

何より子どもたちが…!
どの子も最高にかわいかったです!!

今回の来日公演では、子役の子は6人。

なんとこの6人でいろんな子の役を回していて、
このうち5人がピーター役をできて、
もちろんそれぞれ他の兄弟の役もできるという…。

身長や年齢関係なく、「できる子にさせる」というこのフレキシブルさがすごい!

 

そしてみんな、歌もお芝居も本当に上手。
実力さえあれば、身長や年齢、そして見た目も関係ないんだ、
ということを体現してくれているようでした。

彼らのきらきらした笑顔、忘れられません。

 

* * *

 

次の記事で舞台のより細かい部分に触れたいと思いますが、
この記事の最後に『ピーター・パン』への想いを少し。

 

『ピーター・パン』と言えば、日本でもとっても有名な作品。

ディズニー映画もそうだし、こちらは私はうろ覚えだけれど
懐かしの世界名作劇場でアニメにもなっていたし。

 

そしてフライングが盛りだくさんのミュージカルでも有名。

 

実は私、人生で初めて観たミュージカルが(たぶん)小学生の時、
この『ピーター・パン』のミュージカルだったのです。

ラストで観客の頭上まで飛んでくるピーター・パンをきらきらした目で見上げ、
客席に降ってきた「妖精の粉」を夢中で拾い集めて持ち帰りました。

 

一度観たきりだったのに主要な歌をかなり覚えていて、
その時の素晴らしい体験が忘れられなくて、
中学生か高校生くらいの時、もう一度チケットを取って観に行ったのです。

でもその時、懐かしいメロディを聞けたのは嬉しかったけど、
このミュージカルはこんなにも「子ども向け」だったんだなあ、
とちょっと拍子抜けした感じもあったのでした。
(たぶん、今観たら「やっぱりすごく良い!」ってなるような気もする。
子ども目線か親目線で観るのに適したファミリーミュージカルだと思うので)

 

でも、もともと『ピーター・パン』の物語自体が作品の「題材」として使われるのに適していると思うので、
今回の『ファインディング・ネバーランド』のように大人向けの作品を通して
また『ピーター・パン』の物語に触れられたことはすごく嬉しかったです。

 

『ピーター・パン』を題材にしていると言って思い出すのが、
もうひとつ、幼い頃観て忘れられなかった映画、『フック』。

 

ネバーランドにいたピーター・パンがウェンディの家の養子になり、
そこで大人になった後の話。
自分がピーター・パンであったことを忘れてしまった主人公のもとにフックが現れ、
ピーターが徐々にネバーランドでの生活や空を飛ぶことを思い出していく物語。

 

映画館で観た時はまだ読めない字幕もたくさんあるような年頃で、
大部分のストーリーを理解できなかったのに、
これもなぜか強く記憶に残っていて、
社会人になってから観直しました。
素晴らしい映画だった。

 

そしてこの映画で伝わってくる
「信じることの素晴らしさ」、「信じるという力がいかに無敵か」ということを、
『ファインディング・ネバーランド』もまた、強く伝えてくれる作品だな、と感じました。

 

『ピーター・パン』って、一見子どもだましのストーリーみたいなようでいて、
ものすごく奥が深いんですよね。

「大人になる」という言葉が孕む優越感や喪失感、そして虚無感。
「永遠に子どもでいる」ということを語るには、
「大人になる」こととはどういうことなのかまで語る必要がある。

 

そもそも「大人」の定義って何?というところまでさかのぼることもできるし、
「子どもと大人の境目」という目に見えないラインについて考え出すと限がない。

「永遠の子ども」であるピーター・パン、
「大人にならなくて良い場所」ネバーランドって、
夢のような話でありながらも、けっこう鋭く現実を突きつけてくるテーマなのではないかな、と。

 

この奥深さが、様々な作品のモチーフになっている理由なのだと思います。

 

今はまだ「良い衝撃を受けた」という感想が一番にあって、
自分の中で言葉としてまとまっていませんが、
次の記事で現時点で書ける感想を詳しく書いていきたいと思います。

ネタバレ含みますので、ご注意ください。

 

Liebe Grüße,
Natsuru

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