この記事を読んでくださる方にまず初めにお詫びしなくてはいけないのは、
これが1年以上前の舞台(来日公演)の感想であることです。。
タイムリーに感想を書きそびれてしまい(そんな舞台が実はこの他にもいろいろある。。)、
でもとっても気に入った舞台だったのでいつかちゃんと感想を書きたい!
と思い続け、今日に至ります。。
そんなわけで、『ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート』。
この舞台、日本ではあまり馴染みがないと思うのですが、
かの有名な『オペラ座の怪人』や『CATS』を作曲したアンドリュー・ロイド=ウェバー氏が
作詞家のティム・ライス氏と作った最初のミュージカル。
驚くべくは2人が「学生時代」に作ったミュージカルだという点です。
この才能たるや。。
私は『ジーザス・クライスト=スーパースター』(以下、JCS)など、ウェバー氏の初期の作品がとても好きなので、
この作品もきっと好きに違いない!とむかしからずっと思っていました。
ずっと気になっていたんだけど、いかんせん日本ではなかなか観る機会に恵まれなかったミュージカル。
まあちょっと宗教色があるので、これを急に日本でやります、ってなっても「???」となってしまうのでしょう。
実際、私は当日券で行ったのですが、まだ席は余裕で余っているようでした。
この機を逃したら次はいつこの作品を観られるかわからないのに勿体ないなー、と思った。
でもそんなに宣伝をしている印象も受けなかったので、
特別ミュージカルが好きな人とかじゃないとやってること自体知らなかったのかも。
この物語は聖書の『創世記』の中のヨセフ物語がベースになっていて、
ヨセフという人物と、不思議な力を持ったカラフルなコートの物語なのですが、
私は学生時代、何も考えずにタイトルだけ観たとき、
漠然と「テニスの話なのかな」と思っていました(笑)
たぶん「テクニカラー・ドリームコート」という単語がまったく頭に入ってこなくて、
「テ~~コート」という部分で頭が勝手に「テニスコート」をイメージしたのだと思われます(笑)
もうひとつ、たしかむかし劇団四季の『ソング&ダンス』でヨセフの曲が使われていたのですが、
シチュエーションが野球か何かのシーンだった気がするんだよね。
記憶違いだったらすみません。。
でもおそらくそこで、「ヨセフ=スポーツもの」みたいな解釈につながったのかと…(笑)
というアホな話はどうでもよくて、
とってもざっくりになってしまいますが感想に入ります。
ネタバレしてもあまり問題のない内容だとは思いますが、
ネタバレありですのでご注意ください。
この物語をざっくり説明すると、
むかしヤコブという男がいて、ヨセフはその12人の息子のうちの1人。
ヤコブは息子たちの中でもヨセフを一番かわいがり、カラフルで素敵なコートをプレゼント。
それを兄弟たちに妬まれたヨセフは、彼らの策略で奴隷として売られてしまいます。
ヨセフは奴隷としてエジプトに渡り、大富豪の下僕になるのですが、
ある濡れ衣を着させられて牢獄へ。
この牢獄で、元来持つ「夢読み」の力を使い、同じ牢の囚人を助けます。
その囚人はもとエジプト王、ファラオの召使い。
ファラオの見たという不思議な夢を解き明かしたことで、牢獄を出てファラオに仕えることになったヨセフ。
そこへ、飢饉によりエジプトへ避難してきた兄弟たちが姿を現します。
兄弟たちは初めヨセフの正体に気づかず、ヨセフはここでちょっとした悪巧みをするのですが、
そこで兄弟たちの優しい心に触れることとなり、
兄弟たちを許して自分の正体を明かし、父もエジプトに呼び寄せ家族みんなで仲良く暮らす、
という物語です。
舞台はすべて歌によって構成されていて、
女性のナレーターが状況を説明し、合間合間に登場人物の台詞としての歌が入る、という感じです。
やっぱりロイド=ウェバー作品なだけあって、曲がめちゃくちゃ良い!
公演を観て気に入って、全曲itunesでダウンロードしてしまいました(´v`*)
女性ナレーターが若い人でかわいくて、
ヨセフもめっちゃ良い声!
さすがJCSの前衛となった作品なだけあって、曲調がたまにJCSを彷彿とさせます。
私はヨセフがコートをもらった時の歌がものすごく好き。
舞台上にカラフルなコートが広がって、
全然泣けるシーンとかではないのに、観ていたら涙が出てきました。
この舞台を観に行った当時、仕事もプライベートも忙しなくて、
ミュージカル観るのも半年以上ぶりだったんですよね。
だからなんか、舞台の美しいハーモニーを聴いていて、やっぱり私は生の舞台を観ないと生きていけない、
と強く感じた瞬間でした。
すごく個人的な話ですが、この曲の振り付けとかすっごく楽しそう。
JCSの前衛、と言いつつもこの物語は全体的に明るい話なので、曲調も明るいものがほとんどです。
そしてファラオの登場シーンは、JCSのヘロデ王を彷彿とさせます。
ほんとロイド=ウェバー節(?)がきいてていい。
ラストもハッピーエンドなので後味も良いです。
ストーリーとしてはたしかに聖書がもとなので、イメージで抵抗のある人もいるかもしれないけど、
中身は全然宗教色もないし、心構えなく観ることができると思います。
晴れやかな笑顔のキャスト陣が素敵^^
(※カーテンコールのみ撮影OK)
この舞台、海外では子どもの学芸会
でやる定番、という話なのですが、
全編通して90分と短めなので、ちょこちょこカットして演じるにはちょうど良いのかも。
子どもがやってたらかわいいだろうなあ(´v`*)
そんな『ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート』。
次にいつ国内で観られるかはわかりませんが、、
今回見逃してしまった方はまたの機会にぜひ!
特に私のように、初期のロイド=ウェバー作品が好きな方にはとってもおすすめです♡
Liebe Grüße,
Natsuru
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