Roman Holiday

好きな映画は『ロード・オブ・ザ・リング』と迷わず答える私ですが、
実は同じくらい好きだなあ、と思う映画がかの有名な『ローマの休日』。

ある意味、『ロード・オブ・ザ・リング』とは真逆をいくシンプルな映画だけれども、
このシンプルでクラシカルな感じがほんとにたまらない。

久々にDVDを観ましたが、白黒なのにそれをまったく感じさせない彩りのようなものがこの映画には詰まっていて、
「不朽の名作」とはまさにこの映画みたいな作品のことを言うんだな、と思わされます。

ここから先はネタバレも含まれますので、
観たことのない方はご注意ください。

初めて観たのはわりと大人になってから。
大好きな作家さんが、好きな映画作品の中に『ローマの休日』を挙げていたことがきっかけでした。

「ハッピーエンドでなくても美しい物語は作れるのだなと思った」という感想に興味を持って、
これだけ名作と言われているんだから一度くらい観るべきだろう、と思って観てみました。

言わずもがなですが、
アン王女を演じるオードリー・ヘプバーンの美しさとかわいらしさたるや。。

本当に特別な魅力のある、素晴らしい女優さんだと思います。

毎日の公務に追われすぎて耐えきれなくなったアン王女が、
ついに城を抜け出して1人の新聞記者と出会い、
実はアン王女のスクープを狙っている彼と共にローマの町をめぐる物語。

2人はお互い、気づかぬうちに恋に落ちて…という、ある意味ベタな展開のはずなのに、
やはり役者さんの力なのか、これ以上ないくらい魅力にあふれた作品になっていると思います。

アン王女もさることながら、グレゴリー・ペック演じる新聞記者のジョーも素晴らしい。
表情、瞳から語るものがすごいと思う。

映画を観たことがない人でも知っているのではと思われる、あまりにも有名なシーンの数々。
スペイン広場でジェラートを食べるシーン、スクーターで町をめぐるシーン、真実の口のシーン。
やっぱりそれぞれが印象的で、特に真実の口のシーンは2人がかわいすぎて仕方なかったです。

船上パーティーでアン王女が秘密警察(?)につかまりそうになり、大乱闘になるドタバタ劇とか、
むかしの映画ならではのコミカルな雰囲気があっていいなあーと思う。

そうしてお互い、恋に落ちるアン王女とジョーなのですが。

どうしたって、アン王女は公務に戻らなければいけない。
その責任が自分にあることを知っている凛とした姿はとても強く見えるし、
同時に本当に切ない気持ちにさせられました。

城に帰らなければいけないアン王女を、ジョーが車で送っていくシーンはもう本当に切なくて。。
何回か観ている映画なのに、なぜか今までで一番涙してしまいました。

ものによっては、このシーンを最後に2人が二度と会うことはない、という展開もあり得るなあと思うのですが、
ジョーが城での記者会見に出かけることで、もう一度だけアン王女と対面する機会を得るのがまた、この作品の良いところだと思います。

ジョーが新聞記者であったことを初めて知るアン王女。
このときの表情がまた秀逸だと思うんだけど、対するジョーの表情も本当にいい。

自分たちにしかわからない会話を交わすところは、切ない中にも嬉しさがこみあげてくるし、
何より「印象に残った都市はありますか?」と別の記者にきかれたときに、アン王女が「どの都市にもそれぞれの魅力があって…」と模範回答を言いかけて、
不意に「ローマです」と口にする場面はぐっと心に刺さります。
私がこの作品の中で一番好きなシーン。

最後、アン王女が去って行って、1人残されたジョーがゆっくりと城を後にするところで、この映画は終わります。

無駄がなくて、足りないものも一切なくて、それでいて最高の余韻を残してくれる素晴らしい作品。

今ローマを訪れたところで、この作品と同じ雰囲気を味わうことはきっとできないのだろうと思いますが、
ついついローマに行ってみたくなってしまいました。

それにしても、前に観たときよりも更に切ない感情にさせられたのは自分でもちょっと意外でした。
やっぱり大人になればなるほど、深みが増す映画なのでしょうか。。

また時間が経つごとに、定期的に観返していきたいなと思える作品です。
ほんと、オードリーの愛らしさは毎回ため息ものだなあ。。

Liebe Grüße,
Natsuru

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