愉快な先生たち

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当たり前の話だけれど、ドイツの大学は日本とは違う。

おやつにリンゴを丸ごと持ってきて、トム・ソーヤのように(イメージ)シャツの袖で軽く拭いてかじっている学生がいたり、
陽が沈んで暗くなるまでは、誰も教室の電気をつけなかったり。
授業の終わりに礼などはなく、代わりに先生への感謝をこめて、みんなでコンコンと机を叩く。

すべてが目新しくて新鮮で、自由気ままな周りの学生たちを見ているのは面白かった。

…が、自由気ままなのは学生だけとはかぎらない。

先生たちもまた、みんなそれぞれにキャラが濃かった。

中には至って真面目!という雰囲気の先生ももちろんいるのだけれど、
やっぱり個性を全面に出してくる先生は、その分強く印象に残る。

 

夏学期(という名の前期)に習った中で特に思い出深いのは、
発音の授業のリタ先生と、会話の授業のサンドラ先生。

リタ先生はなんというか、ぱりっとした芯の強い女性!という感じで、
助手のカーラさんもすらっとしていてとてもきれいな人だった。

真面目な人で、厳しいと言えば厳しいのだけれど、
真面目に授業を受けていればそれだけ評価してくれる良い先生で、私はとても好きだった。

思い返すと、特に男子学生には厳しい人で(笑)、
「あの先生とはウマが合わなかった」と後に語った留学仲間のリョウさんなんかは、
なぜか1人だけ名字で呼ばれ続けていたし(単に名字の方が発音しやすかっただけだとは思う)(笑)、
アメリカ人のジェフとスペイン人のアルトロが授業に遅刻してきたときの対応もなかなか印象的だった。

「目覚まし(ヴェッカー)が上手く鳴らなくて」と言い訳をするアルトロに対し、
「パン屋(ベッカー)が上手く鳴らなかったの?」と、なんとも発音の先生らしい切り返し。

そしてジェフに対して、「じゃああなたは肉屋が鳴らなかったの?」と突っ込み、
挙句の果てには「あなたたちは2人で同じ目覚まし使ってるの?」と言い出す始末(笑)

何よりも、上記の質問に全力で「違います!」と答えるアルトロの姿が面白かった(笑)

その他にも、お母さん大好き男子学生、スロヴァキア人のユライが発言の途中に「ママ」という単語を織り交ぜてくると、
「ママですって!(「お母さん」ではなく) みんな今の聞いた?」と揚げ足を取ったり(先生本人に悪気はないはず)、
思い出すと笑ってしまうようなエピソードだらけ。

発音のサンドラ先生もまた強烈で、
彼女の場合はメイクや服装がなかなか激しく、「日本でこんな先生はまずいまい」と思わされるような人だった。

クレオパトラを彷彿とさせるアイメイクなので、一見近寄りがたい雰囲気ではあるけれど、
実はとっても気さくで、授業の一環としてインゴルシュタットにあるAUDIの工場に連れて行ってくれたり、
クリスマスにはみんなにパワーストーンをプレゼントしてくれたりした(先生のご両親がパワーストーンのお店を出しているらしい)。

番外編としては、合唱の先生(そういえば名前を知らない(笑))もかなりゴーイングマイウェイな感じで面白かったし、
せっかくギターを買ったので、寮の近くの音楽学校(?)に3ヶ月だけ通っていたのだけれど、
ここのコッホ先生もなかなか独特な人だった。

初見かつ知らない曲を強引に一緒に弾かされたり(笑)、
私が持っているのはクラシックギターなのに先生が手に持っているのはエレキだったり(笑)

とは言えとっても良い人なのに変わりはなく、留学先で習い事というのもまた新鮮で、
毎週楽しみな時間でもあった。

留学先で出会った、そんな多種多様な先生たち。

「冬学期」という名の後期は後期で、またキャラの濃い先生が登場するので、
少し先の話にはなるけれど、乞うご期待!(笑)

 

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