アイヒシュテットの飛行場
実はアイヒシュテットには、山(丘?)の上に小さな飛行場がある。
相変わらず陽射しがじりじりと照りつける夏の日、
スロヴァキア人留学生のツザナに誘われ、
私たちは駅前で買ったマックシェイクを片手に、飛行場目指してけっこう長い坂道を上った。
あまり坂道に見えないけれど、わりと上り坂。
歩くのに飽きたのか、道に落ちていた棒切れで戦いを始めるレオナとツザナ。
激しい戦いの後、熱い友情が芽生える。
……などとバカなことをしながら、やっと飛行場に到着!
この『紅の豚』的な感じが個人的には大変ツボ。
山の上はとても広くて気持ちが良かったし、
この小さな飛行機たちの「飛びたい時に飛ぶ」感じも見ていて爽快だった。
私たちも飛行機に乗せてもらいました!
という話は特にないのだけれど(笑)、
帰り道も青い空と緑がとってもきれいで、
アイヒシュテットの町並みを見ながら寮へ帰宅したのだった。
ツザナ・ユライとのお別れ
そして実を言うとこの数日後、
ツザナと、そして同じくスロヴァキア人のユライとのお別れの日がやって来た。
1年間アイヒシュテットに滞在する日本人の私たちとは違い、
彼らの留学期間は夏学期のみ。
あまりにも短すぎる気がするけれど、
夏学期のみで帰国する学生はけっこう多く(むしろそっちの方が主流?)、
7月はあちこちでお別れパーティーが開かれていた。
朝の9時、アイヒシュテットの駅で2人を見送るとき、
嘘みたいな大荷物に爆笑しながらも(笑)、
気づけばいつも一緒に行動していた2人が帰国してしまうなんて信じられなくて、
2人の乗る列車が到着した瞬間、本当に寂しい気持ちになった。
けれど日本を出国した数か月前は、
家族や友人と離れるのが本当につらく感じた一方で、
ドイツに行ってもこのくらい別れがつらくなるような出会いがあればいいな、と思っていた。
それがそのとおりになったのだから、
本当に良い出会いに恵まれたと思う。
次に会えるのはいつかわからない。
でも、次は必ず2人の故郷、スロヴァキアで!
そう約束して、2人の姿が見えなくなるまで手を振った。
こうして故郷に帰って行った大好きな友人たち。
そんな彼らと再会するのは、この暑い夏からはまだ想像することもできない、
寒い、寒い冬の話。