アイヒシュテットには、ヴィリバルツブルクという名のお城が存在する。
アクセスもしづらい小さな町だけれど、
ここはケルン(都会)から来たちぃちゃんにも楽しんでもらえる観光スポットのはず!
ということで、ヴィリバルツブルクを目指すことにした私たち。
しかしながらこのヴィリバルツブルク、方向はなんとなくわかるものの、
市街からの行き方がいまいちわからない。(↓ちなみにこの小高い山の上の建物がそれ)
町の外れにあるマクドナルドに入り、中にいたお客さんにきいてみるも、
やっぱり行き方はわからなかった。
どうしたものか…と思いながら、とりあえず坂を上っていくと、
ちぃちゃんが「あのかっこよさげな青年にでもきいてみよう」と言ってきた。
かっこよさげな青年?と顔を上げて見てみると、
反対側から歩いてくるのは、なんと留学生仲間のジョー(笑)
ジョーはアメリカからの留学生で、プチ情報としては9歳くらい年上のチェコ人(だったかな)の彼女がおり、
今ではめでたくその彼女と結婚して、とってもかわいい子どももいる。
そんなジョーは、にこにこしながら快く道を教えてくれ、
私たちは彼に言われたとおりに歩き出した。
まるでネコバスが走り抜けそうな草原を通り、
緑の美しい砂利道を上へのぼっていくと…
ヴィリバルツブルクに到着!
ヴィリバルツブルクからはアイヒの街を見下ろすこともでき、
こんな空中庭園もあって、
そして静かで、想像以上に素敵な場所だった。
中は化石の博物館になっている。(ちなみに水槽もあって、ニモとドリーもいた)
実はアイヒシュテットでは、恐竜やアンモナイトの化石が発掘されたりもしているらしい。
博物館を堪能した後、ちぃちゃんとこの謎の螺旋階段を上がっていくと…
一気に見晴らしの良い場所に出た。
空が近くて、街並みがとても小さく見えて、風がとても気持ち良くて、
まるで町全部が自分のものになったような錯覚さえ覚えながら、
私たちはしばらくの間、この場所にじっと座っていた。
帰り道、私の部屋の外にできてしまった蜘蛛の巣を除去するための木の枝を拾い(笑)、
寮でちぃちゃんに蜘蛛の巣駆除をしてもらってから(私は大の虫嫌い)、
マグヌードルを食べたり外でピザを食べたりし、寝る準備を万端に整え。
私たちは、「耳をすませば」のDVDを観始めた。
この作品、実は初めて観たのがドイツ出国直前だったのだけど、
留学やら何やらの展開が自分にはとてもタイムリーで、ものすごく好きになってしまった。
しずくがラーメンを食べるシーンは絶対ラーメンを食べたくなるので、
それを見越して、シーンに合わせてうどん(ラーメンはなかった)を作り始めた私たち。
…が、完全にフライングしてしまい、まったく関係ないシーンでうどんをすする羽目になった(笑)
めんつゆがないので卵スープにうどんを入れただけだったけれど、
ものすごくおいしく感じられて、心の底からあたたまった。
大好きな友達と、大好きな映画を見て、おいしい日本食を食べて。
日本にいたら当たり前のように感じられることが、ここではものすごく幸せなことに思えたりする。
ちぃちゃんと一緒にアイヒで過ごす最後の日。
間違いなく、最高に楽しい1日だった。